「やってダメでも、なんとかなるさ!」
こういったセリフは、よく耳にすることがあると思います。あるいは、自分でつぶやく癖があったりするかもしれません。はしょると「ダメ元でやる」という言葉になりますね。こういった言葉は、自分に余裕ができ精神的に救われる事もあると思います。
自分の力を出し惜しむ
たしかに、最初に尻込みして、なかなか前に踏み出すことができない状況では後押しになる言葉ですし、意外と良い結果が出たりすることもあるかもしれません。楽観主義の象徴だったりもします。
しかし、ケースに寄るので、一概には言えないのですが、気持ちの半分は最初から目的を達成するつもりがないとも言い換える事ができるかもしれません。それは本人にしか分からない事ですが・・・
「なんとかなるさ」を初めから口にする事が、逃げ道を確保した上で目的に挑む姿勢だとするなら、自分の力を120%発揮出来るとは思い難いです。
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もはや、退くことはできぬ・・・
タイトルの意味合いからは少しそれますが、作戦としては別として、例えば、どんな時にも、常に逃げ道を作り、常に選択肢がいくつでもあると思ってる人というのは、見ていてなんとなしに一本筋が通っていない、ふわふわした印象を受ける事があるのではないでしょうか。「うまく行かなきゃいつでも逃げればいい」とか。極端な表現ではありますが、自分に責任感をどれだけ持てるかが分かる場合もあるかもしれません。
元へ戻り、自分の本当の力を引き出し、目的を遂行するためには、背水の陣で挑む気持ちが必要だと思います。多くの方が知っている事でしょうが、知らない方もいるはずなので、少し説明をしときます。
背水の陣とは?
紀元前中国での戦の話しです。簡単に説明すると、趙軍と漢軍の戦において、趙軍は20万の兵力に対して、漢軍は3万の兵力でした。しかし、漢軍の韓信という武将は、流れる川をあえて背にして自軍の逃げ道を塞ぐ作戦にでました。
とうてい泳いで渡って逃げられるような川ではなかったのでしょう。そして、もう引き下がることができない漢軍の兵士は、生きて家族の元へ帰るために、死に物狂いで戦い、20万の大軍に打ち勝つという戦果を残しました。
こういった史実が元になり、「もう引き下がる事も、逃げる事も許されない状況で戦いに挑む」といった意味で使われています。そういった状況に自分を追い込んでこそ、本当の実力を出し切ることができると言う事です。
誰にでも分かること。自分を本気にする方法とはなんでしょう?
今ある物すべてを捨て、目標に挑むべきだとまでは言っていません。人によっては、そうする人もいますが。しかし、せめて、自分には、「この道しかない、これしかない」と言い聞かし、逃げ道を作らずに、底力を発揮しながら、前へ前へと生きていく方法を取る事は誰にでもできます。
精神的に背水の陣を敷くという事ですが、どれだけ自分が逃げ道を作らずにいられるかが重要になってくるのではないでしょうか。
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自分が堕ちていく事を避けるための「なんとかなるさ」
よくある、心救われる名言や格言、アドバイスといったものは、その人の性格と物事の考え方や、現在置かれている状況によって使い分ける必要があると思います。ケースバイケースと言ったところではないでしょうか。
「なんとかなるさ」は、最終的にどうしてもダメだった時に、ひらき直ることで自分を救い、これからどうするかを考えるための言葉であった方が良く、事を始める最初から口にする言葉ではないように思います。
もし、自分の力を出し切って人生を全うしたいと思うのであれば、退路を絶ち、前だけを向いて挑んで行く気持ちがなくてはならないのではないでしょうか。
逃げ道がある事を意識しながら挑むのは、「人生を本気で歩んでいないかも? または、本気で自分の力を出し切れていないかも?」しれません。常に逃げ道を意識している状態が、自分の夢や真の幸せを掴もうとする姿勢なのかどうか? と、自分で疑問視したことがない方は、考えてみると良いかもしれませんね。
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